少女世界年代誌
少女世界年代誌は、少女たちの世界で確認されている出来事を、判明している前後関係に限って整理する年代誌である。
絶対年代や共通の暦は確認されていないため、本項では出来事へ年号を与えず、確定した順序、推定される順序、年代不明の記録を分ける。
提案する理由
現在の記事群には、世界の始まり、少女の発生、記録員や学院が存在する時期、個別事件など、異なる時間層の情報がある。一方、それらを一つの連続した歴史として並べる根拠は不足している。
年代誌を設けることで、確定した前後関係だけを共有し、後世の語り、流布資料、創作仮説を歴史上の事実と混同しにくくできる。
確認されている最初期の順序
1. 最初の少女の存在
世界で最初の少女は一人であった。どのように存在し始めたか、どれほど長く一人でいたかは分かっていない。
2. 二人目の少女の発生
最初の少女は寂しさから二人目の少女を生み出した。発生方法は確認されていない。
二人目は最初の少女とは異なる個体である。最初の少女が何を望み、二人目が自分の発生理由を知っていたかは未確定である。
3. 悲劇の始まり
二人目の発生は、後に続く悲劇の起点となった。最初に起きた悲しい出来事の内容、三人目以降の発生との関係は分かっていない。
ここまでの順序は最初の少女問題で示されているが、当時の同時代記録が残るかは確認されていない。
現在までに成立している事柄
以下は現在の記事群で存在が確認されているが、成立した年代や相互の順序は確定していない。
- 宝石などを特定の場所へ捧げ、新たな少女を生じさせる発生方法
- 少女の発生が起こりうる発生地
- 出来事の通報先となる記録員
- 少女が療養する学院
- 禁則モデルリスト
- 異なる世界または層を接続すると説明される交差点
- 少女の発生との関連を指摘される玻璃湖
- 女神のように崇拝される少女についての報告
これらが同じ時期に成立したとは限らない。現在知られる発生方法が、最初の少女による二人目の発生と同じ仕組みであるかも未確定である。
個別に順序が確認できる事例
ラピサ原のテナの事例
ラピサ原のテナについては、少なくとも次の順序が確認されている。
- テナが、経験の浅い年上の少女を庭園へ呼んだ。
- テナが相手を妹のように扱い続けた。
- 関係が庭園への隔離に至った。
- テナが禁則モデルリストの赤に指定された。
- 隔離が記録員へ通報された。
- テナが学院で療養することになった。
赤への指定と通報の厳密な前後、各段階の日時と期間は確認されていない。
年代不明の観測・流布資料
次の項目には日時または他の出来事との順序が示されていない。
- 玻璃湖に関する観測と玻璃湖第六観測写真
- 交差点での観測
- 螺視を報告した少女たちの消滅
- テナのボイスレコーダーとされる録音
- 返却された名前事件
- 七つ目の捧げもの事件
- 交差点の先着者事件
このうち、流布資料や創作仮説として記された事件は、実際に起きた出来事として年代誌へ固定できない。
宗教思想の位置づけ
繁灯信仰と静灯思想は、最初の少女問題と少女の発生を解釈する宗教的・倫理的思想として構想されている。
ただし、両思想の記事は名称、教義、集団を創作仮説としており、成立年代、実在、相互の影響は確認されていない。したがって、現時点では年代誌上の時代や事件へ配置できない。
年代誌の読み方
年代誌では、少なくとも次の四種類を区別する必要がある。
- 前後関係が確認された出来事
- 存在は確認されるが年代不明の事柄
- 後世に伝わるが原資料未確認の記録
- 世界を説明するための創作仮説
「古い」と語られること、連番が付くこと、後世の少女が信じていることは、それだけでは年代の確定にならない。
仮説
以下は時代の流れを説明する仮説であり、確定事項ではない。
- 最初の少女の時代の後、発生が繰り返され、複数の共同体が成立した。
- 現在知られる宝石を用いる発生方法は、初期の発生を後世に再現可能な手順へ整えたものである。
- 記録員、学院、禁則モデルリストは、少女が増え、関係や出来事を共同体で扱う必要から成立した。
- 交差点や玻璃湖の観測は、記録を扱う仕組みが成立した後に体系化された。
これらを裏づける成立記録はない。
未確定事項
- 世界で共通する暦や紀年法
- 最初の少女が現れた絶対年代
- 最初と二人目の少女の間に起きた悲劇
- 三人目以降が現れた順序
- 宝石を用いる発生方法が成立した時期
- 発生地が発見または命名された時期
- 記録員、学院、禁則モデルリストの成立順
- 交差点と玻璃湖の最初の観測
- 各事件の日時と相互の前後関係
- 古い記録がどこまで保存されているか
- 地域ごとに異なる年代誌があるか